あらすじ
前世で20歳の大学生だった俺は、事故で命を落とし、剣と魔法の異世界へ転生した。
それから14年。
鍛冶屋の息子レオンとして育った俺には、この世界の誰も知ることのできない「経験値」「レベル」「スキルポイント」が見えている。
剣を伸ばすか、魔法を鍛えるか。
それとも、鍛冶や魔道具製作へ振るか。
どんな力を伸ばすのか、自分で選べるギフトだ。
ただし、ポイントを振ったからといって、知らない技術まで突然身につくわけじゃない。
前世の知識だって、完成品の設計図ではない。
使えるのは、新しい物を思いつくための「発想の種」くらいだ。
だから、この世界の鍛冶を学び、魔石や魔導回路を調べる。
実際に作って試し、失敗すれば原因を考えて、また手を動かす。
そんな日々を送りながら、俺は兎人族の恋人ココラや、ベテラン冒険者のバンたちと少しずつ町の外へ踏み出していく。
そこで待っているのは、素材集めだけじゃない。
魔獣との戦い。
未知のダンジョン。
怪しい呪物。
そして時には、人間の悪意まで。
一歩間違えれば、作った物を持ち帰ることすらできない世界だ。
それでも、冒険で得た素材や経験は新しい道具へ変わり、その道具が次の危機を切り抜ける力になる。
時には失敗作が、思いもよらない誰かの役に立つことだってある。
一人の少年が、この世界の人々から学び、自分の知識と技術を少しずつ積み重ねていく。
冒険し、失敗し、また作る。
この手で、異世界に少しずつ「残るもの」を増やしていく物語。