あらすじ
「神」と呼ばれる絶対的な存在の狩場で手足を裂かれ、命を落とすはずだった人間の娘。
四肢を八つ裂きにされた娘は、今際の際で神に問いかける。
人間だって、刺して神と変わらない存在ではないか。
なのに一方的に狩られ、嬲り殺されるのか、と。
その問いかけを面白がった全能神はきまぐれを起こし、娘を蘇生させる。神殿に連れ帰った全能神が娘に命じたのは「夜伽」だった。
夜伽では、興味が薄れたらすぐに殺される。そう察した彼女が提案したのは、「寝台に引きずり込まれなければ生き残れる」という命懸けのゲーム。
興味を引きすぎないよう、さりとて機嫌を損ねないように絶妙なバランスで接する娘に、神が仕掛けるのは圧倒的な威圧と、肌を掠める不可視の風。
「生きることは、そんなに良きことか?」
狂気と残酷さの裏に寂しさを覗かせる神の問いに、少女は命の恐怖と甘美な痺れに震えながら、「良きことである」と答え続ける。
やがて神が衰え、世界が人の手へと渡るとき——
神の横で時を刻み続けた少女の記憶は、ひとつの一片の「神話」へと昇華していく。
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