あらすじ
会社では、人と話すのが苦手な25歳の燈(あかり)。
けれど夜になれば、彼女は人気VTuber「キラリ」になる。
明るくて、よく笑って、何時間でも喋れるキラリ。
同時接続は約2,000人。画面の向こうには、いつも見に来てくれる古参リスナー「YU1」がいた。
そんな燈が密かに想いを寄せているのは、同じ会社で働く祐一(ゆういち)。
ある夜、トラブルから燈を助けてくれたことをきっかけに、二人の距離は少しずつ縮まっていく。
ゲームの話なら、不思議なくらい会話が続く。
一緒に遊ぶ時間が増えるほど、燈は祐一に惹かれていく。
ところが、ある日のオンラインゲームで燈は思わず、
「祐一さん、てち上手ですね!」
と、キラリそのままの声を出してしまう。
そして知る。
祐一こそ、ずっとキラリを応援していた「YU1」だった。
好きな人が、自分のファンだった。
嬉しいはずなのに、燈の胸に浮かんだのは別の不安だった。
祐一が好きなのは、キラリ?
それとも、現実の私?
会社員の燈。
VTuberのキラリ。
二つの自分の間で揺れながら、恋をして、傷ついて、誰かを信じることを覚えていく。
画面の中では輝けても、現実の自分を好きになれなかった一人の女性が、恋と仕事を通して自分自身を受け入れていく物語。