あらすじ
人を癒すことができない聖女候補エリシアは、「魔女」と呼ばれ、ついには魔物を王宮へ呼び込んだ罪で処刑されることになった。
そんな彼女を処刑台から連れ出したのは、辺境伯ユリウス。
「辺境で魔物を討伐するための、囮が必要なのです」
そう告げられ、死を覚悟して辺境へ向かったエリシアだったが、与えられたのは暖かな部屋と温かい食事。
さらには何度断ってもユリウスは甘いお菓子を勧めてくる。
そして肝心の「囮」の仕事も、エリシアが想像していたものとはまるで違っていた。
彼女の魔力に惹かれて現れるのは、傷ついた魔獣たち。
人は癒せないはずのエリシアの魔法は、なぜか彼らには必ず効く。
さらに、魔獣たちは不可解な場所から現れ、不可解な場所へ消えていく。
なぜユリウスはエリシアを助けたのか。
なぜ彼は彼女の昔のことを知っているのか。
そして、人を癒せないエリシアの力に隠された本当の意味とは——