あらすじ
空から降る雪の正体は、人を怪物〈悪鬼〉へ変える灰だった。
最年少の聖騎士スノウは、悪鬼を斬ることで人々を守ってきた。ある日、村一つを鎮圧せよと命じられた彼は、旅の薬師サクラ・コレットと出会う。
「まだ、生きている人がいるかもしれません」
斬ることしかできない騎士と、救うことを諦めない薬師。
そしてサクラの素手が悪鬼に触れたとき、黒い膿は桜色の光となって消えた。
世界でただ一人、悪鬼を人間へ戻せる少女。
その奇跡は希望であると同時に、彼女の命を削る呪いでもあった。
騎士団に潜む裏切り者。
人を強制的に悪鬼へ変える禁断の薬。
そして、止めれば都市が死ぬ、人々の生活を支える〈煌光炉〉。
世界を救うためなら、一人の少女を犠牲にしてもいいのか。
これは、悪鬼を斬る少年が、悪鬼を救う少女と出会い、世界と目の前の一人、その両方を諦めない物語。