あらすじ
姉の婚約破棄を目の当たりにした瞬間、私ミリアは前世を思い出した。物語の主人公なら、ここで姉の仇を取ってやると復讐を誓うところだが、
「いや、無理だろう。」
私は即刻諦めた。
姉よ、私は家族のために命を賭けてまで復讐する気概と野心は持ち合わせていないのだ。
早々に婚約破棄を受け入れた我が一家に下された王命。それは中々に酷いものだった。
姉は国外追放。
家は爵位剥奪の上、取り壊し。
そう、一家離散だ。
前世の記憶を取り戻して数分後にこの人生は詰みであると悟った。
そこへ舞い込んだのは「婚約破棄された姉よ、魔国の花嫁になれ」という国の宰相からの無茶振り。
その瞬間、この一連が国の陰謀だと理解した。
異世界は理不尽、不浄理の温床だ!
私は家族想いでもないし野心もない。でも、負け越すのは好きじゃない。
前世で婚約破棄ラノベを読み漁っていた私は、姉の代わりに魔国行きを決意する。
だが辿り着いた魔王城で待っていたのは——、
「ミリア殿の結婚相手はおらぬのだ。」
まさかの相手不在!?
このまま帰れば今度こそ一家離散の危機。
私は、咄嗟に苦肉の策を口にした。
「こ、婚活させて下さいっ!!」