あらすじ
2003年の夏。
九州に存在する伊毬市・滝野川で夏休みを過ごす高校生の直人は、幼馴染の恒一と美咲と、いつものように川で遊び、写真を撮っていた。
何気ない夏の日常。
しかし、滝野川の旧道にある古いバス停を撮影した写真に、存在しないはずの**「23:40発のバス」**の時刻表が写り込んでいた。
その夜、直人は地元掲示板で「23:40頃、旧道でバスを見た」という書き込みを発見する。
そして23:40。
誰も走っていないはずの道路から、確かにバスの音が聞こえた。
翌日、直人たちがバス停を訪れると、そこには昨日までなかったはずの違和感が増えていた。
さらにその夜――
直人の携帯に、「自分自身」からメールが届く。
明日はバス停に行くな。
だが、そのメールを送った覚えはない。
そして直人はまだ知らない。
この夏の異変が、**2000年8月18日に滝野川で起きた「ある出来事」**と繋がっていることを。
写真、掲示板、23:40のバス。
そして、少しずつ食い違い始める三人の記憶。
「俺は、いつからここにいた?」
――これは、ひとつの夏を何度も繰り返す少年たちと、時間の隙間に取り残された「もう一人の直人」をめぐる物語。