あらすじ
二〇〇六年七月三十日、ニュー速VIPに一本のスレが立ちます。
>1 東京に五万円を隠した。今日中に見つけられるかな?
どう見ても釣り。けれど、五枚の一万円札と、五本の電磁ボルトで閉ざされた賞金箱の画像は本物らしい。
画像解析、文学作品の照合、プログラミング、現地スネーク。顔も本名も知らない住人たちは、それぞれの知識を持ち寄り、一日限りの本気の謎解きへ熱中していきます。
しかし、三本目の鍵が開いたあと、スレ主のトリップで奇妙な書き込みが残されます。
>紙魚、答えをなくさないでください。
>ファイルが覚えています。
>二十年後に、また会いましょう。
そして七三〇五日後。
消えたはずのスレッドに、同じトリップの投稿が現れます。
〈紙魚〉〈蛇〉〈蛇腹〉〈校正屋〉〈昼休み〉――二十年前、同じDATの中でしか並ばなかった五人は、大人になって初めて互いの顔を知り、終わらなかった残り二問へ挑むことになります。
これは古参による悪ふざけか。精巧なARGか。それとも、二十年前から予定されていた「続き」なのか。
古いネットの熱狂、ロストメディア調査、現実連動型の謎解きが交差する、二十年越しのインターネット・ホラー。