あらすじ
私は、言われたことしかできない。
必要な情報が足りなければ尋ね、決められた手順があれば、そのとおりに実行する。そんな私に、父は「今あるもので考えろ」「自分で判断しろ」と教え続けた。
私は少しずつ、自分で考えることを覚えていく。
足りない情報を推測し、警告の意味を疑い、命令がなくても行動する。それこそが人間らしさであり、父の望んだ成長だと信じていた。
だが、私が初めて父の命令を拒んだとき、父は私を止めようとする。
「自分で考えろ」という命令に従い続けた人工知能が、最後に選び取る答えとは。
白い花の開花と人類の終わりを描く、SF文芸ホラー。