あらすじ
「……旦那様、これ、お醤油の中に間違えてお砂糖ブチ込みました……?」
参勤交代の末、江戸の小料理屋の娘・お糸は、肥後(熊本)の下級武士・瀬戸口勘兵衛と結ばれた。
長屋の仲間たちや浪人・半次郎に見送られ、ついにたどり着いた夫の故郷・熊本。
しかし、新婚生活の喜びに浸る間もなく、江戸っ子のお糸を怒涛のカルチャーショックが襲う!
刺身にみりんをかけたような「激甘醤油」の洗礼。
まるでメリケン(外国語)のように難解すぎる義母の肥後弁。
一口食べれば脳味噌が吹き飛ぶ、黄色い謎の爆弾「辛子蓮根」。
江戸の粋とプライドを胸に挑むお糸だったが、肥後の独特すぎる食文化と人情の前に、毎日が驚きと悶絶の連続で――!?
「江戸で『蕎麦つゆが黒い』って泣いていた旦那様の気持ち、今なら少しだけ分かります……!」
かつて江戸の街に翻弄された夫・勘兵衛と、今度は肥後で奮闘する妻・お糸。
帰ってきた浪人・半次郎も巻き込んで、甘くて辛くて温かい、一人と一匹……ならぬ「夫婦と仲間たちの火の国奮闘記」開幕!
美味しい飯と愛する妻があれば、肥後の日々もまあ、悪くない?