あらすじ
「君は優秀だ。でも俺の隣に必要なのは、未来を作れる人間だ」
新しい魔導具を発明できないことを理由に、婚約を解消された侯爵令嬢リーゼ。
彼女にできるのは、壊れたものを直すこと。そして――壊れた魔導具に触れたとき、
そこに残された感情〈残響〉を聴き取ることだけ。
リーゼは亡き祖父が辺境に残した修理工房〈つぎはぎ屋〉を、自分の意思で開く。
最初の客は、母の形見のオルゴールを抱えた少女。
どの工房にも「新品を買った方が安い」と断られた、二十八年前の古い型だった。
修理を始めた彼女の前に現れたのは、王立魔導技術局の技師アルベルト。
「危険な旧式は、修理せず新型へ換えるべきだ」――
直したい女と、捨てたい男。
正反対のふたりが渋々組んだ最初の修理で、オルゴールに残る不可解な〈恐怖〉と、
あり得ないはずの新型供給網の魔力痕が見つかって……。
壊れたものには、理由がある。ときどき、誰にも言えなかった想いが残っている。
婚約破棄から始まる修復師の第二の人生。お仕事×残響ミステリー×正反対ふたりのロマンス。
※恋愛はゆっくり進みます。ハッピーエンド予定。