あらすじ

四十五歳の宮本恵は、離婚後、高校三年生の娘・愛梨を育てるため、事務とパン屋の仕事を掛け持ちしている。母として、働く人として毎日を懸命に回す一方、「一人の女性としての自分」は、いつしか置き去りになっていた。そんな恵が金曜日だけバッグの奥から取り出すのは、鮮やかなローズピンクのルージュ。安らぎの場所である古い図書館で、物静かな修理職人・牧村と出会った恵は、過去の傷や孤独を分かち合いながら、少しずつ心を開いていく。娘の恋と巣立ちを見守るなかで、恵もまた「母親」という役割だけではない自分の人生を選び始める。年齢を重ねたからこそ見つけられる恋と自立、自分を愛する勇気を丁寧に描いた、温かな再生の物語。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/08/19
  • 現在の作品金曜日のルージュはバッグの奥に