あらすじ
【陰陽術×量子力学】――千年の呪いを、デバッグせよ!
古より怪異が蠢く魔界都市・「東京」。その均衡は、「将門塚」の強大な霊的結界で保たれていた。
しかしある夜、某国の諜報機関によって地下深く鎮められた『封印の壺』が強奪され、東京の大結界は崩壊の危機に瀕する。ネットに溢れる都市伝説や噂話が、恐るべき質量を持った「怪異」として街へ溢れ出し始める。
この未曾有の霊的災害に立ち向かうのは、政府の秘密諜報機関「怪対本」。
異端の理論物理学者・犀川創一郎は、呪術を「宇宙の物理法則(OS)の脆弱性を突いたハッキング行為」と定義。陰陽の術式を量子力学でリバースエンジニアリングし、「疑似式神」や「擬似神器」を開発する。
東京の気脈の乱れを単独で追っていた陰陽師の末裔・土御門白哉は、怪対本に招集され、『自律分散型マルチエージェントシステム』の作戦指揮のもと、随伴型AI『ハク』と共に、自らの霊力を量子力学の数理とシンクロ(同調)して戦う道を選ぶ。
さらに、斎王の再来・皇 瑞穂も合流し、場の不浄を正常化する「絶対的環境浄化能力」で敵を圧倒する。しかし、伝統を重んじる彼女は科学のアプローチを拒絶し、チームは激しく衝突する。
一方、強奪された壺の怨念はネットの悪意をディープラーニングし、実体を持たない自律型怨念プログラム『プロジェクトMandoa』へと進化。呪いのネットワークで電脳都市「東京」のインフラをハッキングし始める。
〈広域精神侵食〉により集団暴徒化する一般市民、傀儡化して襲い掛かる元捜査官達。実体のない分散型プログラムの無限の増殖を前に、防戦一方に追い詰められていく。ブラックアウトする東京、フリーズするエージェントAI。
絶体絶命の中、ついに明かされていく千年の呪いの驚愕の正体!?
壮絶な戦いを通して互いの力を認め、信頼を深めていく白哉と瑞穂、そして犀川博士。彼らは「神話の霊力」を「量子理論」で加速させる前代未聞の決戦プランへと辿り着く。伝統と科学、二つの理(ことわり)が重なった時、現代の魔界都市を救う究極のデバッグ(バグ・フィックス)が幕を開ける――!