あらすじ
「貴方みたいな無能、二度と私の視界に入らないで頂戴!」
王都の高級カフェで、大勢のギャラリーが見守る中、傲慢な婚約者・エレナから理不尽な婚約破棄を突きつけられたルーク・アルベイン。
剣技や実力こそがすべてを言う過酷な現実世界で、武才のないルークは、これまでずっと周囲から無能と蔑まれてきた。
しかし、激怒する気すら失せたルークが静かに呟く。
「……わかった。そこまで言うなら、ミュートするね」
それは、ルークだけが脳内で操作できる謎の超常現象――【世界改変のミュートボタン】だった。
ルークが画面上のボタンを押した瞬間、世界は一変する。
単にルークの耳に声が届かなくなるだけではない。【世界そのもの】が、その相手を「無視」し始める、恐ろしい社会的抹殺の始まりだった。
どれだけ大声で叫んでも誰の目にも留まらず、お店に入っても料理すら出てこない。
「消えなさい」と言った本人が、本当に世界から消えかけていくとも知らずに――。
一方、重荷から解放されたルークは、自分を大切にしてくれる本物の仲間(フレンド)と出会い、平穏で楽しい日々を築いていく。
ルークを追い出した実家や周囲の人間が勝手に崩壊していくのを余目に、自分を信じてくれる人々とのみ繋がっていく、奇妙な異能の逆転劇が幕を開ける!