あらすじ
「マスター、このままだと潰れちゃいますよ」
前世からの俺の夢は暇な喫茶店のマスターになることだ。
閑古鳥の鳴く店内でバイトの子に呆れられながらも、お気に入りの音楽を流してまったりとした日々を送る。
そんな夢を叶えるために俺は自ら弱小ギルドを立ち上げた。
目指すのは客も依頼も少ないのんびりとしたギルドライフ。
そのだったはずなのに……。
「マスター、このままだと潰れちゃいますよ!」
「そうか、潰れちゃうほど経営が危うくなったんだな」
「違います! 依頼が多すぎて手が回りません!」
「………………え?」
なぜかギルドは大繁盛。毎日のように上級冒険者たちが加入を志願してきたり、国からの依頼が舞い込んできたり。
やがて最強ギルドと称されることになって——、
「この身を賭してでも、このギルドを最強にしてみせます!」
「仕方がないですねぇ。聖女である私がギルドを大きくしてみせます!」
「お前が上を目指すってんなら俺たちが全力で支えるぜ!」
なぜギルドメンバーたちはこんなにもやる気があるのだろうか。俺はただ平穏な毎日を過ごしたいだけなのに。
「はぁ……コーヒー飲んで現実逃避しよ」
これは弱小ギルドで平穏に暮らしたいギルドマスターと、勝手に最強ギルドを目指して奮闘するギルドメンバーたちの勘違いギルド運営ファンタジー。