あらすじ
日本初の女性内閣総理大臣、神崎玲子。
改革への強い信念を胸に総理の座へ就いた彼女は、就任初日、前総理から奇妙な「引継書」を手渡される。
表紙に刻まれていたのは、ただ五文字。
――NINJA。
時を同じくして、日本政府中枢から国家安全保障に関わる情報が海外へ流出する。
警察、公安、外務、防衛、政府情報部門――。
各機関が調査を開始するものの、浮かび上がってきたのは一つの事件ではなかった。
先端技術の流出。
重要施設周辺での不可解な動き。
研究者への接触。
不透明な資金。
世論を揺さぶる情報工作。
一つ一つは無関係に見える「点」。
しかし、それらをつないだとき、日本列島を覆う巨大な「網」が姿を現す。
軍隊は来ない。
ミサイルも飛んでこない。
宣戦布告さえない。
それでも、日本への侵略はすでに始まっていた。
そして、通常の国家機関では捉えきれない敵に対抗するため、明治政府が密かに残した組織があった。
伊賀。
甲賀。
風魔。
歴史から姿を消したはずの忍びの末裔たちは、会社員、医師、研究者、技術者、神職、学生――普通の日本人として現代社会の中に生き続けていた。
その名は、
Naikaku Intelligence Network of Japan Agency
通称――NINJA。
彼らは政権のためには戦わない。
権力者のためにも戦わない。
ただ一つ。
日の本と、そこに生きる人々の自由を守るために忍ぶ。
表の最高権力者、日本初の女性総理。
歴史から消えた、裏の守護者たち。
百五十年の時を越え、二つの力が交わるとき――
現代日本を舞台にした、誰にも知られてはならない「忍務」が始まる。
これは、歴史から消えることを選んだ忍者たちの物語。
※本作品はフィクションです。登場する人物・組織・事件・秘密活動等は創作であり、実在する人物・団体等とは関係ありません。