あらすじ
世界に存在するすべてのものには、「存在意義」がある。
火は燃え、水は流れ、人は生き、やがて死ぬ。
そして、久世透真の存在意義は――逃げること。
彼は物理的な攻撃だけではなく、死、運命、記憶、約束、因果、そして神が定めた法則さえも”逃げる”ことができる唯一の存在だった。
しかし透真は、その力を誇ることはない。
人と関わることを避け、平穏な日常だけを望み、静かに生き続けていた。
そんなある日、広告代理店で働く彼の前に、一人の少女が転がり込んでくる。
白峰アリス。
事件を引き寄せる不思議な体質を持ち、嘘と真実を見抜く力を秘めた少女。
彼女との出会いをきっかけに、透真の平穏な日常は終わりを告げる。
銃弾が消え、街は闇に包まれ、世界の均衡は崩れ始める。
正義を掲げる者。
世界の法を守る者。
そして、すべてを終わらせる”終焉”という概念。
世界を支える「存在意義」を持つ者たちが次々と動き出し、透真は逃げ続けた過去と向き合うことになる。
果たして彼は、世界そのものから逃げ切ることができるのか。
これは、あらゆるものから逃げられる男と、逃げられない運命を連れてくる少女が紡ぐ、概念ダークファンタジー。
その先に待つのは、自由か、救いか、それとも世界の終焉か。