あらすじ

「裾を踏まないでくださいね」 「お前こそ、俺の名で首席を取るな。目立つ」 官吏を夢見る妹・子衿《シキン》は、兄の名で男装して学堂へ。兄・子墨《シボク》は妹を選妃から逃がすため、簪を挿して太子妃候補の列へ。 そんな双子が密かに発行する小冊子『飛燕報《ヒエンホウ》』は、玉京で飛ぶように売れていた。 表には、兄の集めた宮廷の噂。 裏には、妹が拾った民の訴え。 人々は表の噂を奪い合い、裏表紙だけを外して胡麻菓子を包んだ。内側が白く、包み紙にちょうどよかったからだ。 ただ一人、病弱と噂される太子・言清《ゲンセイ》だけは、毎号まず冊子を裏返した。 彼は「白鶴《ハッカク》」の名で反論を寄せ、紙上で言葉を交わすうち、本名も顔も知らない論敵「青灯」に恋をしていた。 青灯《セイトウ》を捜して学堂へ来た彼が出会ったのは、青灯と同じ目で国を見る書生「沈子墨《シンシボク》」。 ――私の初恋は、男なのか。 しかも太子妃候補の「沈子衿《シンシキン》」は、未来の夫より東宮の噂に夢中である。 だが、玉京の大地が揺れた日、太子を恋に落とした同じ紙が、今度は子衿を「妖女」に変える。 中華ロマンス×双子の入れ替わり×古代ゴシップ誌×初恋の相手は論敵。 男女の双子が名を交換し、噂と真実を刷り上げる――中華風ロマンティック・コメディ。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/08/07
  • 現在の作品【本編119,914字・完結】玉京の噂は、恋より早い――噂を売る双子と、真実に恋する太子