あらすじ
世界が生まれたその始まりに、一つの伝説があった。
花の血族には、「双生花の園」と呼ばれる広大な花園が存在した。
すべての双生花の血族は、その花園で生を受ける。
彼らはそれぞれ、自らだけに宿る禁忌の術――「血花術」を受け継いでいた。
双生花から生まれる血族は、すべて対となる双子である。
しかし、ただ一組だけ例外があった。
血族の女王・靡絶双(ミー・ジュエシュアン)と、荼絳生(トゥ・ジャンション)。
彼らは「異株双生花」から生まれた、唯一無二の存在。
同じ根を持たず、それでいて運命だけは結ばれた、雌雄一対の双生だった。
それは、血族と人間のある一族との、千年にも及ぶ戦いの物語。
靡絶双と荼絳生の愛は、
咲き誇る双生花が、やがて荼毘のごとく散りゆくように、美しく、そして儚かった。
彼は、その悲劇だけは決して受け入れることができなかった。
除魔師との最後の戦い。
その中で、靡絶双は禁忌の血花術を解き放つ。
そして世界にただ一輪――
彼らだけに許された、唯一無二の双生花を遺した。
荼絳生は、静かにその花を拾い上げる。
この世に二つと存在しない、奇跡の双生花を胸に抱いて。
やがて時は静かに流れ、
花びらにも似た雪が、百花のように舞い散る頃――
物語は、千年後へと続いていく。