あらすじ
十才のケイトは、ママと弟と妹の四人家族で暮らしています。ママのシチューはすごくおいしくて、家族は仲良しのようですが、ケイトはいつもけんかばかりで、なんだかひとりぼっちな気がしていました。
お家の周りには荒れ野が広がっていて、レンガの一本道が町まで続いています。けれどもケイトは、お家の庭から出たことはありませんでした。そんなあるとき、荒れ野の向こうに虹がかかっているのを見ます。ケイトはいてもたってもいられず、お家を飛び出し、一本道を虹の方へ歩き出します。
その道中、少しだけ不思議で、とっても優しい人たちと出会っていきます。ケイトを暖かい布団で寝かせてくれたおばあさん。暗い森で助けてくれたおじいさん。小さな小さな村の長老。でも、ずっと一緒にいることはできません。町にいるという、願いをかなえてくれる魔法使いを訪ねるのです。ひとりぼっちにならない、ほんとの家族がほしいのです。
以下、ネタバレ注意
ようやく町にたどり着いたケイトですが、魔法使いが言うには、ほんとの家族を手に入れるためには元の家族を消してしまわなければならないのだそうです。ケイトは怖くなって、願いをかなえてもらうのをやめてしまいました。
町でもう一度、ママたちと出会い、ケイトは安心しました。また一緒に暮らしはじめます。しかし、やっぱりケイトはひとりぼっちで、ママや弟たちと一緒にいると、悲しいこと、つらいことがたくさんあります。
ケイトはもう耐えられず、魔法使いに願いを伝えました。「もうむりなの、新しい家族がほしい、ほんとの家族がほしいの」。魔法使いは、その願いをかなえてくれました。
ケイトの周りには、一面の荒れ野が広がっています。魔法使いは、ケイトのパパだったのです。そしてこの世界は、パパがケイトのために見せていた幻だったのです。ほんとの家族を手に入れるために、パパもママも弟も妹も、みんな一緒に消えてしまいました。
これは、ケイトの物語なのです。