あらすじ
勇者が魔王を倒し、世界を救う――そんなありきたりなゲームの中で、主人公が愛したのは、勇者でも魔王でもなかった。
勇者の物語を進めるためだけに悪とされ、誰にも事情を知られないまま倒されていく敵組織《黒環》。
そこに集う者たちは皆、生まれ持った姿や力を理由に迫害され、利用され、世界から捨てられた者たちだった。
彼らを救う方法を探し続けていた主人公は、ある日、《黒環》の首領ノアの幼少期へと転生する。
黒髪を邪神の象徴として忌み嫌われ、家族に捨てられたノア。
しかし彼には、仲間たちがいつ、どこで不幸になるのかという未来の記憶があった。
「壊れてから拾うんじゃない。壊される前に、俺が助ける」
白髪と赤い瞳を持つ少女。
笑うことを止められない少年。
才能だけを愛された剣士。
怪物と恐れられた心優しい大男。
本来なら悪へと堕ち、勇者に倒されるはずだった者たちを一人ずつ救い、家族として迎えていくノア。
やがて彼らは、勇者にも魔王にも手を出せない最強の組織へと成長する。
これは世界を救う英雄の物語ではない。
世界から悪と呼ばれた少年が、大切な家族を守るため、最強の悪となる物語。