あらすじ
存在を隠された皇女セラは、母を目の前で失い、たった一つの遺品——膨大な知識の手記を託される。その夜、敗戦国の捕虜カイルに、実験のつもりで薬を与えたことが全ての始まりだった。
2年の交流を経て、セラはカイルに勝利の知略を授けて逃す。その恩でカイルは国王となり、正体を隠すセラを探し出す。丁寧に、しかし決して手放さない執着を向けるカイルに、セラは戸惑いながらも惹かれていく。
だがセラには秘密があった。母の知恵こそがカイルの祖国を滅ぼした決定打であり、母は死の間際、娘に自国への復讐を託していたのだ。唯一の味方だった従兄ミロの存在も絡み合いながら、セラは母の呪縛か、自分自身の想いかの間で決着をつけていく。