あらすじ
俺は、ずっと「温暖化対策=CO₂を減らすこと」だと思っていた。
もちろん、それは間違いではない。
だが、十分ではなかった。
世界の平均気温は上がり続け、CO₂濃度も排出量も過去最高圏。
エルニーニョ、海洋熱波、都市の灼熱、豪雨、干上がる土、失われる森。
気づけば地球は、「CO₂だけ見ていれば何とかなる」というほど単純な状態ではなくなっていた。
主人公はAIと対話しながら、自分の町、流域、海、そして世界の壊れ方を見つめ直していく。
駅前のミスト。
影を考えた公園のベンチ。
雨を一度受け止める雨庭。
水を押し返すだけではない遊水地。
水温を読む漁港。
それらは世界を一気に救う万能装置ではない。
けれど、壊れ方の方向とペースを、少しだけ曲げる“補助輪”にはなるかもしれない。
これは、CO₂悪者説を信じていた主人公が、AIとの会話を通して、熱・水・土・森・海・都市の循環を見直していく、半分ラノベ、半分思考実験の気候再構築ストーリー。