あらすじ
ネット掲示板で「世界は裏の組織に支配されている!」「DS(ディープステート)を許すな!」と正義感を燃やしていた、しがない庶民の青年・白神陸。
ある日、彼が目覚めると――そこは豪華な執務室。
なんと彼は、世界を裏から操る秘密結社「シン・アイ」の幹部リチャードに転生していたのだ!
「よし、前世の知識でこの悪の組織の悪事を全部叩き潰してやる!」
そう意気込んだ陸だったが、彼を待っていたのは単なる「悪意」ではなかった。
「彼らの通貨を暴落させなければ、隣国で大規模な飢餓が起き、数千万人が死ぬ」
提示されたのは、完璧なデータと「どちらを選んでも地獄」という極限の選択。
膨れ上がる80億の人類を崩壊させないため、彼らは嫌われ役となって「マシな地獄」を選び続けていたのだ。
「叩く側」から「背負う側」へ。
綺麗な正義が通用しない現実を知った陸は、前世の庶民感覚と陰謀論知識、そして「人間の泥臭い底力」を武器に、冷徹な天才ライバル・レオンと共に、世界を裏から動かし始める――!
【主な登場人物】
白神 陸(しらがみ りく)/ リチャード
「綺麗な正義だけじゃ、この身身勝手な80億人の世界をまとめきれないんだ……」
前世はネットで陰謀論を信じ込んでいた庶民のフリーター。転生してDSの幹部「リチャード」となる。
最初は組織の冷酷さに反発するが、世界の残酷な真実を知り「泥をかぶって世界を守る」覚悟を決める。冷徹な計算だけに頼らず、前世の感覚と「泥臭い人間の情や底力」を活かして局面を打開していく。
レオン・ヴァルハイト
「感情などというデータ外のエラーに頼るから、計算が狂うのです」
シン・アイの誇る若き超天才幹部。冷徹な合理主義者であり、AIすら凌駕する圧倒的な分析力を持つ。
効率と数字のみで世界を最適化しようとするため、人間の「感情」や「泥臭さ」を考慮する陸とは決定的に相容れない。しかし、世界規模の超難題にぶつかった際、陸の動きと図らずも「共闘」することになり……?
ヴァルター
シン・アイの最古参幹部。世界の均衡を保つために数々の冷酷な決断を下してきた老人。陸(リチャード)の中に秘められた「ただの冷酷さとは違う異質さ」にいち早く気づき、彼を見守る。