あらすじ
小学三年生だった谷口さんは、山形県置賜地方にある祖父の家で夏休みを過ごしていた。
ある日、耳が遠くおとなしい「節子叔母さん」が毎日夕方になると青いバケツに水を汲み裏庭の古びた木造小屋へ運んでいることに気づく。
「おうちを冷やしてるのよ」と言う叔母に頼まれ、谷口さんはバケツ運びを手伝うことになった。
暗闇の小屋の中、叔母は畳一畳ほどもある黒い謎の「塊」を濡れ雑巾で丁寧に拭き、水を吸わせていた。
「塊」は水を吸うたびにくちゅ、くちゅと気味の悪い音を立て、叔母はそれに愛おしそうに話しかけていたのだった。
それから三十数年後。祖父母が亡くなり、実家を解体する話が持ち上がった際、谷口さんはふと当時の思い出を父親に話す。
しかし、父親から返ってきたのは驚くべき事実だった…