あらすじ
超光速跳躍路「星脈(アルテリア)」が敷設され、人類が幾多の星系へと広がった時代。銀河の主導権を巡り、歴史も体制も全く異なる10の星系勢力(神聖ゼノビア皇国、ネオ・パンゲア星間連合、ヘルメス商業公社、人工衛星国家群「パンドラ・リング」、軍事要塞国家エルガ=アルクス、機械心導体「シンギュラ」、黒砂海賊連合、アルカディア自治学術都市、ヴェルサイユ第5星系領、深宙開拓軍「ディープ・フロンティア」)が、危うい勢力均衡を保っていた。
経済支配を狙う企業連合、古代宗教を信奉する聖教国、巨大人工衛星群を拠点とする自由都市集団、そして無人の要塞惑星を操る独立軍……。
冷戦状態にあった銀河に突如、衝撃のニュースが走る。最古の要塞国家「エルガ=アルクス」の最深部で、銀河中の「星脈」を一瞬で破壊・暴走させ得る未知の超古代兵器〈天の断頭台(アルカディア)〉が発見されたのだ。
「核」を遥かに超える銀河規模の抑止力、あるいは破滅の引き金。10の国々は一斉に動き出す。表舞台では華々しい外交交渉と緊迫した経済制制裁、暗部では謀略と刺客の暗躍、そして宙域を埋め尽くす大艦隊による壮絶な艦列戦――。
その巨大な渦の中心に巻き込まれたのは、零細な貨物船のならず者乗組員たち(カイ・ブレイク等)と、一人の記憶を失った少女だった。少女の手首には、なぜか〈天の断頭台〉の起動鍵となる謎の紋章が刻まれていた。
歴史を動かす超大国の政治家や元帥たち。日々の食費と船の修理費に頭を悩ませながら、艦内で他愛もない日常を過ごす主人公たち。
「誰がこの兵器を起動させようとしているのか?」
「少女の正体と、数百年前に消えた『11番目の国家』の真相とは?」
欲望と誇り、日常の温もりと戦争の酷薄さが交錯する中、銀河を揺るがす壮大な謎解きが幕を開ける。