あらすじ

机の上に置かれた、針の入っていない一台のホッチキス。 その形を眺め、指で弾き、何度も空を綴じているうちに、聞こえてきたのは「カチン」という文具の音ではなかった。 自動改札が当たり前になる以前、駅員が改札口で切符に鋏を入れていた、あの懐かしい音。 何気ない日用品をきっかけに、失われた駅の風景が静かによみがえる。 わずか数分で読める、観察から記憶へと移り変わる掌編エッセイ。身近なものの見え方が少しだけ変わる一篇。

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カクヨム
カクヨム2026/08/05
  • 現在の作品ホッチキス