あらすじ
平凡な男子高校生・桐ヶ谷遥人は、下校中に突如現れた魔法陣に飲み込まれ、異世界『アルシェリア』に召喚されてしまう。
彼を呼び出したのは、かつて"百年に一人の天才"と謳われながら、ある事件をきっかけに魔力を封じられ、公爵家から廃嫡された令嬢――セレステ・アシュフォード。
「貴方には、私の"婚約者"を演じていただきますわ」
禁忌の召喚魔法を使ったことがバレれば処刑。魔力を失ったことが知られれば社会的な死。二つの秘密を抱えたセレステは、遥人に協力を強制する。
魔力ゼロ。チートなし。帰る手段もない。
遥人が手に入れたのは、偽りの婚約者と、屋根のある寝床だけ。
しかし、セレステが強い感情を揺らした瞬間、遥人の内に異質な力が目覚める。
その名も『共鳴(レゾナンス)』——彼女の感情が、彼の力に変わる禁忌の能力。
怒り。悲しみ。喜び。そして——恋心。
彼女の心が動くたび、俺は強くなる。
「べ、別に貴方のために心を動かしているわけじゃ……!」
「……お前、今めちゃくちゃ感情揺らいでるだろ。俺の剣が光ってるぞ」
魔力を失い、居場所を失った元天才令嬢と、
魔力ゼロの凡人が、偽りの婚約で互いの"欠けたもの"を埋め合う。
感情が力に変わる、共鳴系異世界ファンタジー。