あらすじ

十年、蝋燭屋で芯を撚ってまいりました娘が、政略結婚で店ごと娶ると仰った方に、十年分の芯の束を解いてお相手いたしましたら、次の改めでお家の蝋燭が売れなくなりました。 今年の蝋が湿れば撚りを一つ増やす。夜なべの長い家には保ちの効く芯を。それを読めるのは、わたくしの指だけ。灯りに残るのは保ちであって、保たせた撚りではございません。 わたくしは裁きません。講の改めで、二本を同じ火に掛けていただくだけでございます。どちらにも手を加えず、灯りが尽きるまで皆さまに見ていただきます。 ——次の改めから、お家の名を灯りの値付けで聞かなくなりました。

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小説を読もう2026/08/04
  • 現在の作品政略結婚で店ごと娶ると仰った方に、十年分の芯の束を解いてお相手します——次の改めで、お家の蝋燭が売れなくなりましたわね