あらすじ
2026年、日本各地に突如ダンジョンが出現した。
地方都市のコンビニ《デイリーポケット》で働く43歳の雇われ店長・戸倉和彦は、ある深夜、店舗ごと未攻略ダンジョン《第13迷宮》の最深部へ転移してしまう。
地上との道路も通信も失われ、商品の在庫にも限りがある。そんな戸倉に発現したのは、正式な店舗内で暴力、窃盗、破壊、代金の踏み倒しを禁止する固有能力《絶対営業圏》だった。
負傷した探索者も、食料を求める魔物も、強大なダンジョンボスも、店内では等しく客として扱われる。
ただし、安全なのは店の中だけ。一歩外へ出れば、戸倉は戦う力を持たない普通の43歳だ。
魔石を代金として受け取り、ダンジョン素材から新商品を開発し、配達や救助のため危険な階層へ踏み出していく。やがて最深部の小さなコンビニは、人間と魔物が共に利用する巨大な安全地帯へ成長していく。
そして毎晩0時、無糖のブラックコーヒーを1本だけ買いに来る黒鎧の客。
戸倉はまだ知らない。
その常連客こそ、このダンジョンで最も恐れられる存在だということを。
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