あらすじ
生成AIを使う者は、すべて盗人。
AI利用者をフォローする者も共犯者。
議論を求める者は加害者。
知らない鍵アカウントも、とりあえずブロック。
自称プロ絵師、自称クリエイター、自称文化の守護者たちは、今日も巨大な防壁を築いている。
ただし、彼らの作品を知っている者はほとんどいない。
無断学習、著作権、労働環境、クリエイターへの利益還元。
本来なら慎重に分けて考えるべき問題を、彼らはすべて「生成AIが悪い」の一言で煮込み、異論を唱える者を敵として排除する。
アニメーターの低賃金も、長時間労働も、人材不足も、多重下請けも、プログラマーの過重労働も見ない。
人間の創作を守れ。
だから人間に全部手作業させろ。
人間の尊厳を守れ。
だから気に入らない人間は片っ端から遮断しろ。
作品より肥大した自意識。
根拠より強い被害者意識。
論拠より長いブロックリスト。
これは生成AIの是非だけを論じる評論ではない。
「クリエイター」を名乗れば、どんな雑な主張でも正義になるのか。
知名度も実績も論理もなく、肩書だけで社会へ命令できると思い込んだ人々の、滑稽で攻撃的な選民思想を解剖する。
彼らが本当に守っているものは、文化なのか。
権利なのか。
それとも、誰にも注目されていない自分を「巨大な敵に狙われる特別な存在」だと思うための物語なのか。
今日も彼らは勝利する。
誰も攻めてきていない城で。