あらすじ
【毎日18:30更新!】せっかくTS転生したんだし、ロールプレイでゲーム内主人公たちを惑わしたいじゃんっ!!
事故か何かは知らないが、気づけば女になっていた。しかも転生先は、よりにもよって自分が愛用していたソーシャルゲームに酷似した世界。ステータスもスキルも、ゲームで見た通りの体系。ただし――クエストもストーリーもなければ、話しかけてくる案内役もいない。ただ広がっているのは、ゲームの舞台そのものの、何の説明もない日常だった。
正直、拍子抜けだった。転生したのだから、もっと劇的な何かがあってもいいはずなのに。暇を持て余した彼女は、この世界のどこかにいるであろう"主人公っぽい人物"を見繕い、自分から近づいてみることにした。ただし、素性を偽って。
「私は、闇堕ちして洗脳され、あなたと戦わされる運命の召喚獣です」
行き当たりばったりで捏造した、我ながら安っぽい設定。それらしい"敵組織"の名前まで即興ででっち上げて、その場のノリで押し通した。反応が面白かったから、ただそれだけの理由で。
——のはずだった。
「その組織の名前、なぜお前が知っている」
彼女が"適当に"作ったはずの敵組織は、この世界に実在していた。しかも、彼女がでっち上げた"洗脳の設定"とも、細部まで気味が悪いくらいに一致していた。ただのなりきりだったはずが、いつの間にか本物の陰謀と、本物の刺客たちに追い回される羽目になっていく。
「ただの暇つぶしだったのに、なんでこうなった!?」
思いつきのなりきりが引き寄せた、笑えない現実。TS転生ヒロインの、後に引けない戦いが始まる。