あらすじ

五年前、何も告げずに町を去った幼なじみの蒼。 彼の帰りを待ち続けていた美月は、ある日、事故で入院した蒼と再会する。 しかし、ようやく帰ってきた彼は、高校時代の記憶とともに、美月のことだけを忘れていた。 家族も、故郷も、幼い頃の出来事も覚えている。それなのに、二人で過ごした日々だけが、蒼の記憶から不自然なほどきれいに消えている。 「蒼が私を忘れたなら、もう一度出会えばいい」 そう決意した美月は、止まっていた二人の時間を取り戻すため、蒼のもとへ通い始める。だが、思い出をたどるたび、蒼の失踪に隠された過去と、事故へつながる秘密が少しずつ姿を現していく。 二十歳になったら一緒に開けると約束した、桜の木の下に眠る箱。 美月が持ち続けていた銀色の鍵。 そして、事故に遭う直前まで、蒼が呼び続けていた美月の名前。 記憶を失っても、心は大切な人を覚えていられるのか。 これは、忘れてしまった少年と、忘れられなかった少女が、失われた五年間の向こうでもう一度恋をする物語。

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小説を読もう2026/08/04
  • 現在の作品記憶の向こうで、君を待つ