あらすじ

浜崎詩織、三十二歳。 東京に出てきて十年が過ぎた。短大をでた後は、逃げ出すように山深い九州の実家を出た。 二度と戻るつもりは無かったが、大好きだった叔母が亡くなった。 ブラック気味のITエンジニアとなった詩織は、仕事に明け暮れており、叔母の葬儀にも出る事ができなかった。 ITエンジニアにとって、夏休みは休みの時しかできない仕事がやってくるゴールデンタイムだった。 だが、何故か今年は何の予定もなく、普通に夏休みが取れてしまった。 ── 叔母さんの初盆だし、同窓会もあるから帰ろうかしら 詩織にとって、久しぶりの帰郷となる。 ただ、何故だろう? あまり深く考えた事はなかったが、大好きだった叔母さん。 大好きだった事以外、何も覚えてなかった。 あれ? 思い出そうとすると、なんだかぼーっとして、頭も痛くなる。 叔母さんの後ろ姿… 微かに漂うカビの臭い。 そして、滴る音? ぐるぐる回っている。 あ、そうだ、この音…前に… 『こら、詩織ちゃん…見ちゃダメでしょ?』

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カクヨム
カクヨム2026/08/04
  • 現在の作品猫の滴り