あらすじ
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この作品には実在の宗教に関する描写が登場しますが、それらの描写はあくまで『小説の登場人物から見た宗教観』であり、実際の宗教・宗派に対するメッセージは一切含んでいません。
また、この作品はウマル・ハイヤームやハサン・サッバーフら史実の人物が登場しますが、全編にわたって、伝説に基づいたフィクションで構成されています。
【あらすじ】
時は1092年ペルシア。新暦『ジャラーリー暦』の制定に携わった天文学者たちが、何者かに次々と殺害された。
重要参考人として現場に呼び出されたのは、天才学者ウマル・ハイヤーム。
そこに待っていたのは、顔を潰された死体と、一通の手紙だった。
――『親愛なるウマル・ハイヤーム大先生。僕は二十年前に、あなたと、あなたの友人ハサン・サッバーフの手で殺されました。』
差出人は、学生時代に死んだ同級生・ファリード。しかも筆跡は、彼のものと完全に一致していた。
宰相ニザームは、死者からの告発であると信じ込み、ハイヤームに命じる。
「お前はあの忌々しいハサン・サッバーフと共謀しているのだろう。否定するならば、反逆者ハサンの首でも持ってこい!」
……学者相手に無茶苦茶である。
しかし、その名を聞いてハイヤームの脳裏には懐かしい顔がよぎった。
鷲のように鋭い灰色の目をした、美しく、賢い人──親友と呼べるほどなんでも語り合ったのに、記憶の中の17歳のハサン・サッバーフは未だ幽玄の謎に包まれている。
だがかつての親友は、今や危険な国家反逆者となっていた。
処刑まで残された時間はわずか。
事件の真相を求めて――あるいは、死に場所を求めて――ハイヤームはハサンを訪ねることにした。
目指すはアラムート城砦――後の『暗殺教団』の本拠である。
ハサンと再会を果たしたハイヤームは、過去に学院で起きた殺人事件と現在の天文学者殺人事件の解決に協力を求める。
すると、ハサンは言った。
「協力してもいいが、あくまで導くだけだ。おまえが自分で真実を見つけなければ、私はお前を殺す」
「――えっ!?」
ハサンは、不思議な蝋燭に火を灯した。
「事件の答えは、すでにおまえの中にある。ただ、それに気づかずにいるだけだ。――おまえの頭の中にある真実。私が、それを引き出してやる」
煙が充満し、視界が白くなる──。
その蝋燭が麻薬であると気づいたときには、ハイヤームの意識は朦朧として……。
……目を開けると、そこは若き日の学院。
そばには、少年時代のハサンがいた。
2人は記憶の中の過去の世界と現在の世界を行き来しながら、真相を追う。
そして青春の日々の中に隠された、『決して暴いてはならない秘密』に気付いてしまい――。
歴史上もっとも異端な知性を持つ2人が挑む、過去と現在を貫くミステリー。
※こちらの作品は、今後、予告なくカットや編集が加わる可能性があります。
※不定期更新です。