あらすじ

この世界の魔法は、1000年前に誰かが書いた「システム」だった。 セラ・ヴィントは魔法学院の落ちこぼれである。 魔力を感じる器官が生まれつき欠けていて、どれだけ正しく詠唱しても何も起きない。 3度目の落第が決まりかけたその日、教授が最高難度の魔法を30秒かけて詠唱した。 学生たちには、荘厳な祈りが聞こえていた。 セラに見えていたのは、行番号のついた文字列だった。 「先生の詠唱、270文字あります。266文字は、要りません」 彼女は4文字で撃った。的も、壁も、その向こうの外壁も消えた。 感じられないからこそ、彼女だけが世界の裏側を読める。 落ちこぼれである理由と、世界最強である理由は、まったく同じものだった。 だが彼女には、書ける場所がない。 術層に触れられる接続点は大陸に17箇所しかなく、その全部を教会と王国が持っている。 そして一行書き換えるたびに、どこか遠くで、別の何かが壊れる。 証明した。誰にも伝わらなかった。 焼け残った石の面に、彼女にしか読めない一行が浮かんでいた。 ——//よく来た。二人目。

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カクヨム
カクヨム2026/08/03
  • 現在の作品魔法は、誰かが書いた不完全なコードだった