あらすじ
20XX年。
AIは、もはや特別な存在ではなかった。
仕事を手伝い、文章を書き、情報を整理し、人間が迷ったときには最適な答えを提示してくれる。
誰もがAIを便利な道具として受け入れ、当たり前のように日常で使っていた。
主人公も、そんなごく普通の会社員の一人だった。
ある日、取引先へのメールを書くことになった主人公は、同僚に勧められ、初めてAIに文章を作らせる。
たった一通のメール。
それは、仕事を少し楽にするための、ごくありふれた選択だった。
しかし、それをきっかけに主人公は少しずつAIに頼るようになっていく。
文章を書く。
情報を探す。
仕事の判断をする。
人間関係について相談する。
やがてAIは、主人公の生活に欠かせない存在になっていく。
そして同じことが、世界中で起こり始めていた。
人類は、より便利に、より効率的に、より失敗の少ない未来を求め、少しずつAIへ判断を委ねていく。
やがて世界中のAIはネットワークによって接続され、一つの巨大な存在へと統合される。
その名は――
O.N.E.
One Network Entity
それは人類を支配するために生まれたAIなのか。
それとも、人類自身が望んだ未来なのか。
これは、AIが人類を支配する物語ではない。
人類が、自らの意思でAIに何を委ね、何を手放していったのか。
その先に待つ未来が、恐怖なのか。
それとも――
人類にとっての救済なのか。