あらすじ

核戦争は文明をほとんど無に帰した。 白砂の海から、生えるように埋まったビル群。 それは街だった。 街には、青年と、ロボットの生き残りのふたり組がいた。 人間のカオル。 ロボットのフウカ。 ロボットは、その時代には珍しかった。 ロボットが動けるのは、そのコアである水晶振動子の周期振動のおかげだった。 正確なリズムを刻む水晶を持つフウカは、街の時計代わりとして、日に二十四回の鐘つき人を担った。 街に今年も、白夜の季節がやってきた。 白夜の間、時を把握するのには、鐘つきの音だけが頼りだった。 白夜で鐘つき人がいなかったら、時は経たないも同じ。 時計がないのだから、時はない。 白夜の中、青年が誕生日を迎えた。 青年は死の灰に冒されていた。 最後の誕生日と思われた。 鐘つきのロボットは青年のために……

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カクヨム
カクヨム2026/08/03
  • 現在の作品白夜の鐘つき人