あらすじ
25歳の男、黒瀬悠は事故で死んだ。
次に目を覚ましたとき、彼は銀灰色の髪を持つ少女になっていた。
しかも、その身体は絶滅したはずの種族――灰人の最後の一人だった。
名は、レイヴン。
「助ける理由は?」
困っている人間を前にしても、彼女はそう言う。
優しさよりも合理性。
正義よりも生存。
他人を信じるより、自分一人で生きること。
それが、黒瀬悠という男だった。
神々が去り、竜が滅び、エルフの黄金時代も終わった世界――アルヴェリア。
そこでは今も、帝国と諸国が争い、滅びゆく種族が生き残りをかけて戦っている。
そんな世界を、最後の灰人として旅するレイヴン。
なぜ自分は、この世界に転生したのか。
なぜ自分は、灰人として生まれたのか。
そして――灰人とは、一体何なのか。
答えを求めるつもりなど、最初はなかった。
ただ、生き残るために。
しかし彼女の前には、やがて神々が残した謎と、世界の命運を揺るがす戦いが待ち受けていた。
これは、世界を救う英雄の物語ではない。
最後の灰人となった少女が、滅びゆく世界を旅しながら、
自分が何者なのかを知っていく物語。
そしていつか、自分自身の生き方を選ぶ物語。