あらすじ
あらすじ
25歳の僕は、デイサービスで機能訓練士として働く理学療法士。
高齢者の方が住み慣れた家で暮らし続けられるように、リハビリや生活動作の支援をするこの仕事に、僕は誇りを持っている。
僕がこの仕事を選んだきっかけは、高校生の頃に亡くした祖母だった。
病気で入院していた祖母が、ベッドの横のトイレから立てなくなった。
そのとき、僕は何もしてあげられなかった。
「祖母にできなかったことを、他の誰かにしてあげたい」
その思いから理学療法士になり、僕はこれからもずっとデイサービスで働いていくつもりだった。
――あの日までは。
ある日の送迎中、僕たちを乗せた車に大型トラックが突っ込んできた。
そして目を覚ますと、そこは見知らぬ草原。
ここでも僕はデイサービスの仕事がしたい。
「高齢者の方の生活を支えること」
この世界には、治癒魔術がある。
怪我や病気を治すことはできる。
けれど――治すことと、もう一度自分らしく生活できるようになることは、同じじゃない。
だったら、この世界でも働ける。
高齢者が笑って過ごせる場所を。
家族が安心して送り出せる場所を。
そして、いつか僕が祖母にしてあげたかったことを、今度こそ誰かに。
今日も僕たちは、高齢者の皆さんを家まで送り届けます。