あらすじ
宇宙暦217年。
人類は巨大な軌道コロニー群「リングコロニー」で暮らす時代を迎えていた。しかし、地球連邦政府による資源支配に反発した独立国家との対立は、三十年以上にわたる戦争へと発展する。
戦火とは無縁の工業コロニーで整備工として働く青年、シオン・レイヴ。平穏な日常は、謎の人型機動兵器「アストラルフレーム」による戦闘で一瞬にして崩れ去る。
瀕死の黒い機体「アストラル・ゼロ」に導かれるように乗り込んだシオンは、歴代の誰も到達できなかった**同調率100%**を記録し、機体を完全に起動させてしまう。
その力を恐れる者、その力を求める者、その力を破壊しようとする者――。
各勢力は「アストラル・ゼロ」を巡って動き始める。
シオンの前に立ちはだかるのは、赤い機体を駆る謎のエースパイロット、ヴァイス・レグナード。
「その機体は希望ではない。滅びを呼ぶ鍵だ。」
ヴァイスの言葉が意味するものとは何なのか。
やがてシオンは、百年前に封印された「アストラル計画」の真実を知ることになる。それは、人類を新たな時代へ導くために生み出された究極の兵器であり、人の意識そのものを兵器へと融合させる禁断の計画だった。
戦いを重ねるたび、アストラル・ゼロは新たな能力を解放していく。しかし、その代償としてシオンの精神は機体と同化し、人間としての自我を少しずつ失っていく。
一方、敵であるヴァイスもまた、戦争を終わらせるために戦う男だった。敵味方それぞれが「正義」を掲げる中、シオンは次第に気づく。
この戦争に、本当の悪はいない。
あるのは、憎しみを終わらせられない人類の弱さだけだった。
人類の未来を守るために戦うのか。
それとも、人類そのものを変革するために戦うのか。
シオンは究極の選択を迫られる。
戦争の果てに待つものは、新たな希望か、それとも静かな滅びか――。
これは、一人の青年が「兵器」ではなく「人間」であり続けようともがく、宇宙戦争の物語である。