あらすじ
秋安国を治める帝姫・琥珀は民の前では『虎に守護される健気で可憐な姫』と呼ばれているが、その正体は国の守護神獣・白虎の力を宿す最強の『虎姫』だった。
今宵も圧倒的な力で暗殺者をねじ伏せた琥珀は、自らの命を狙う『排斥派』を炙り出すための「囮」になるよう暗殺者に命じる。
だが紫水晶の瞳を持つ美しい暗殺者・銀心から返ってきたのは「なら俺をあんたの『婚約者』にしてくれ」という予想外の提案だった。
とある事情を抱え婚約者を決めたくないと考えていた琥珀は、互いの利害の一致からその『偽装結婚』を受け入れる事にしたのだった。
こうして始まった、命を狙う暗殺者と狙われる姫の偽りの婚約生活。公の場では仲睦まじく、二人きりになれば一触即発。彼の不意の優しさと大胆な駆け引きに、琥珀の心は揺さぶられていく。
偽りの関係の先に待つのは裏切りか、それとも――。命がけの契約婚姻譚が今、幕を開ける。