あらすじ
アーバイン王国では、十年に一度顕現する女神様が聖女を選ぶ。
その聖女に選ばれたのは、腹違いの妹レスティアであった。お世辞にも性格が良いとは言えない彼女が聖女に選ばれたことで、私は家での立場を失うことになった。
実の父からも見放された私は、唯一手を差し伸べてくれるであろう第二王子のウェルード殿下を頼ることにした。
ただ私は、彼の元に向かう途中で奇妙な夢を見た。それが夢ではなく、実際の出来事だと理解するまでには、少し時間がかかった。
『あー、あー、聞こえますか?』
『えっと、あなたはレスティア嬢?』
『あ、あはは……えっと、ですね? あれ? ま、間違っちゃったのかなー、なんて……か、勘違いしてしまいましたぁ』
それは女神様の声であった。
あろうことか彼女は、聖女の指名を間違えていたのである。聖女となるべきだったのは、妹のレスティアではなく、私だったのだ。