あらすじ
アルディオン王国の片隅に、"呪い専門クリーニング店"と呼ばれる小さな工房がある。
正式名はルミエール・クリーニング工房。アリシア・ルミエールは、呪いを敵だとは思っていない。
呪いとは、誰かの強すぎる想いが、物や場所、時には人へと染み付いたもの。愛情も、後悔も、寂しさも、帰る場所を失えば呪いになる。だからアリシアは、洗う前にまず、話を聞く。
夜になるとすすり泣くぬいぐるみ、料理のたびに説教してくる包丁、褒め言葉が止まらない鏡――。今日も奇妙な依頼が、ベルの音とともに舞い込む。
最強なのにのんびり屋の祖母ディシア、毒舌な看板猫ルネ、呪われ体質のSランク冒険者レオン、胃痛が絶えない財務官エドガー、そしてドジだけれど危険な呪いだけは見抜ける見習いシスター・セレス。
賑やかな仲間たちに囲まれて、アリシアは今日も呪いを洗い、想いを帰るべき場所へと送り出す。
これは、想いを洗う店の、笑って泣ける日常譚。