あらすじ

成人限定の大型コスプレ交流イベント「ミラージュ・リンク」。 二十七歳の志月浩人は、完璧な女声とメイク、ウィッグ、体型補正具を駆使し、十九歳の女性「白沢みずき」として会場へ潜入する。 目的は、女性参加者の警戒心を解き、偽りの身分で近づくこと。清楚で親しみやすい女性を演じる浩人は、次々と連絡先を手に入れていく。しかし、その不自然な振る舞いに気づいた人物がいた。 派手なギャル系コスプレイヤー「黒瀬ルナ」――その正体は、女装コスプレイヤーとして活動する二十四歳の黒瀬玲央だった。 玲央の追及を逃れた浩人は、更衣室でウィッグ、メイク、衣装、補正具、声まで変え、別の女性になりすまして再び会場へ紛れ込む。清楚な少女、気さくな女性、そして運営スタッフ。幾重にも役を着替えて逃走する浩人だったが、玲央は顔ではなく、歩き方や言葉の癖から彼を追い詰めていく。 やがて鏡張りの撮影ブースで迎える、三度目の対決。揉み合いの中でウィッグが外れ、メイクが崩れ、隠されていた補正具と複数の変装道具が床へ散らばる。 同じ女装の技術を使いながら、なぜ二人は決定的に異なるのか。 これは、外見を作ることと、相手を欺くことの境界を描く、変装対決サスペンス。 鏡は姿を映せても、その名で何をしたかまでは隠してくれない。

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小説を読もう2026/08/02
  • 現在の作品偽名は鏡に映らない