あらすじ
天正九年(一五八一)、羽柴秀吉による淡路侵攻が始まる。毛利方として岩屋城を守る菅達長と、島の未来を案じ織田方との道を模索する船越景直。幼なじみでありながら、それぞれ異なる信念を胸に、二人は戦乱の時代へと歩み出す。やがて岩屋城、白巣城、山田原城は次々と戦火に包まれ、達長は敗走を重ねながらも巧みな戦略で秀吉軍を翻弄していく。そして本能寺の変が天下を揺るがす中、淡路島では歴史の表舞台に記されることのなかった、もう一つの戦いが静かに幕を開ける。史料の行間に残された断片をもとに、淡路島の戦国武将・菅達長と船越景直の視点から描く、故郷と信義、そして未来を懸けた歴史戦国小説。