あらすじ
私の手は、いつも冷たい。
何かを決定的に失ってしまった。
何を失ったのかさえ、もう思い出せない。
ただ毎日を繰り返すだけだった私が、ある日迷い込んだのは、路地裏にひっそりと佇む『アトリエ・アルカナ』。
そこは、壊れた品物を修復する、不思議なアトリエだった。
あの日止まっていた私の時間が、少しずつ動き始める。
万年筆で愛を描く私。
歪な美しさを写真に写す少女。
物語を紡ぐ青年。
傷ついた三人の創作者は、出会いと別れ、嫉妬と再生を繰り返しながら、それぞれの「愛」の形を見つけていく。
これは、私がもう一度世界を愛するまでの物語。