あらすじ
3年前の夏、突発的な落雷事故で最愛の婚約者を失った咲希。
亡くなる前に買ってもらった彼とお揃いの「虹色にコーティングされたブラックトルマリン」
ある日、咲希はそれを自販機の下に落としてしまう。
必死で手を伸ばし、冷たい石の表面に指先が触れた瞬間──激しい眩暈とともに、世界の境界線が歪み始める。
目を醒ますとそこは、見知らぬカフェ。
そして目の前には、あの日失ったはずの彼が生きて立っていた。
『……ごめん、君、誰だっけ』
事故で死んだはずの彼が生きている世界。
けれどそこは、彼が自分を一切知らない世界だった──。