あらすじ
高校一年生の朝倉千紗は、クラスでも目立たない、ごく普通の少女。
人前に出ることが苦手な彼女は、誰にも知られたくない過去を抱え、「目立たずに高校生活を終える」ことだけを願っていた。
そんなある日、学校中の憧れの存在である「王子様」神崎悠真の秘密を偶然知ってしまう。
見つけたノートには、「漆黒の覇王ルシフェル」などと書かれた、中学時代の痛々しい設定や必殺技がぎっしり。
完璧だと思われていた神崎にも、誰にも知られたくない黒歴史があったのだ。
秘密をバラされたくない神崎は、千紗の頼みを断れなくなり、二人の奇妙な関係が始まる。
焼きそばパンを買わせたりと、立場が逆転したことを楽しむ千紗だったが、神崎の黒歴史に触れるたび、その裏には本気で夢中になった青春や、笑われることへの恐怖が隠されていることを知る。
黒歴史をきっかけに始まった二人の出会いは、互いの弱さを認め合い、支え合う青春へと変わっていく。
恥ずかしい過去さえも笑い合える相手と出会えたとき、それはもう黒歴史ではなく、かけがえのない青春の思い出になっていた。