あらすじ
世界最大級のVRMMORPG《エルダー・アーク・オンライン》のサービス終了日。
不遇職と呼ばれる〈テイマー〉と〈サモナー〉を十二年間使い続けた青年・黒瀬悠真は、育ててきた召喚獣たちと最後の時を迎えていた。
しかし終了直前、世界樹から謎の隠しクエストが発生する。
《次なる世界でも、命を導きますか》
悠真が「はい」を選ぶと、レベル1の状態でゲームによく似た異世界《アルカディア》へ転送されてしまう。装備もアイテムも失い、かつての召喚獣たちは召喚不能。残されたのは、相手の同意と信頼によって契約する〈魂約テイマー〉、契約者を異空間から呼び出す〈幽界サモナー〉、経験した現象から新たな技能を得る〈万象適応〉だけだった。
悠真が最初に契約したのは、傷ついた小さなスライム・セレス。
やがて、膨大な魔力を制御できない小柄な成人魔法使いリリネ、奴隷商人に囚われた白銀狼獣人フェリナなど、種族も境遇も異なる仲間たちが彼の周囲へ集まり始める。
一つ一つは弱い無数のスキル。
強制支配ではなく、互いの意思を尊重する魂の契約。
そして、仲間の力をつなぐ召喚戦術。
最弱職と笑われながらも、悠真は魔物、獣人、精霊、竜、そして神々と絆を結び、気づかないうちに世界最強への道を歩んでいく。
だが、ゲーム名《エルダー・アーク》、沈黙した創世神アーク、三千年前に消えた召喚王ノ・アーク――三つの“アーク”には、世界の存亡に関わる秘密が隠されていた。
これは、一匹のスライムから始まる物語。
孤独だった青年が仲間と帰る場所を作り、やがて異なる世界と命をつなぐ「第三の方舟」となる、万象契約ファンタジー。